靴下のまち、広陵町ってどんなところ②
こんにちは。
SOUKIのハシモトです!
SOUKIのある広陵町(こうりょうちょう)は奈良県の北西部にある、のどかな田舎町です。
広陵町はくつ下の製造が日本一だそうです。この本に書いてありました。
靴下をはいた本、広陵町の靴下百年史です。
そんな広陵町には靴下関連の工場がたくさんあります。
今回お邪魔したのはSOUKIから車で1分のところにある、こちらの靴下の仕上げをしてくださる工場です。
外見はハシモトの大好物(笑)
趣のある懐かしいレトロな雰囲気が漂う普通の民家です。
入ると、クリーニング屋さんのようなアイロンがけのような、匂いがふわっとたちこめます。
昔からお付き合いがあり、今回SOUKIの会長と一緒にお邪魔したのですが、会長が、自分ちかっていうくらい、なんでも写真に撮ってもええよーっていうもんで、ちょっと笑ってしまいます。
私たちが入ってわちゃわちゃしても黙々と作業していて、この空気感たまりません!
靴下の仕上げ工程は、
まず、ジュラルミン製のくつ下の型に靴下を履かせて、圧力窯の中に入れます。
中で蒸気で圧力をかけて靴下を縮ませるとシャキッとして出てきます。
熱風を当てて乾燥させると形がしっかりと定着するそうです。
靴下は昔ながらのプレス方法でSOUKIに納品されます。
SOUKIは小さな工場なので、こういった町の工場のほか、糸商さん、縫製屋さん、家で作業してくれる内職さんなどなど、地域の人々に支えられています!
くつ下が欲しくなった方はこちら↓
靴下のまち、広陵町ってどんなところ①
こんにちは。
SOUKIのハシモトです!
SOUKIのある広陵町(こうりょうちょう)は奈良県の北西部にある、のどかな田舎町です。
大阪へ電車一本で出られるので、通勤に便利でベッドタウンとして発展しています。
その広陵町のある奈良県の大和盆地は、昔から常に水不足に悩まされていた土地でした。
コメの収穫量も少なく、それを補うために江戸時代から農業の閑散期に「大和木綿」とよばれる綿を栽培し、それを利用した綿糸製糸、木綿織物で生計を立てていました。
しかし、明治時代にはいると、海外との交流で日本にも近代的な紡績技術が導入され、紡績機で扱いやすい毛足の長いインド綿が大量に輸入され、「大和木綿」が主流であった日本での綿作りはあっという間に衰退してしまいました。
そんな紡績の近代化が進む中、馬見村(現在の広陵町)の吉井泰治郎氏が着目したのが靴下製造です。近代化が進んで靴を履くようになった日本人に靴下が売れはじめている時期だったのでしょう。
糸屋を生業として いた泰治郎氏は海外視察の際に、手回しの編み立て機を持ち帰り、農家の婦女子を集めて、機織りに代わる仕事として靴下製造を始め、農家の副業から兼業、本業へと発展しました。
手回し編み機です。
そうやって、靴下作りが周辺の地域に広がっていったのです。
なぜそんなことをハシモトが知っているかというと、
先日、こちらの靴下ソムリエ資格認定試験を受けたからです!
靴下についての知識を深めるため、靴下の普及のため、しっかり勉強して挑んでまいりました!結果が出るのは10月15日。合格してるといいのですが・・・。
話がそれましたが、女性が活躍する靴下工場、
その光景は今も変わっておらず、
靴下工場は近所のご婦人方のにぎやかなおしゃべりの場…もとい、情報交換の場でもあります。
くつ下の内職作業や検品作業はお姉様方がいないと成り立ちません。
先日、ハシモトが作ったチャリックスも入念に検品していただきました。
飛び出た編み始めの糸を始末したり、ほつれやキズがないかをしっかり見てくださいます。
くつ下が欲しくなった方はこちら↓
チャリックスってなに?とっても楽しい体験です!
こんにちは。
SOUKIのハシモトです!
奈良県で1927年から続く、小さなくつ下工場ですが、少し変わった取り組みをしています。
くつ下を作る工程が体験できるワークショップ
「チャリックス」
早い話が、自転車(チャリンコ)を動力にくつ下を編む体験のことです。
(余談ですがハシモトの地元では自転車のことをケッタと呼びますのでケッタックスとも…)
わたくしハシモトも体験してみました。
工場の片隅でたたずむチャリックス達
手前が初号機、奥が弐号機
初号機はトレーニング用の自転車でギア比の負担が大きく、くつ下作りながらのダイエットに最適。しかし、子供には重すぎるので普段は奥の弐号機がメインで使われています。
自転車は動力源で本体はこちらの編み機。
風のうわさで、1990年代にルーズソックスを生産するために作られた編み機らしいのですが、今は余生をチャリックスとして送っています。
この鎖がくつ下の設計図になります。鎖が一周するとくつ下が編みあがります。
ショート丈、ロング丈のそれぞれメンズ、レディースサイズと4パターンあります。
糸をかけたり、調整は職人の当社会長が行ってくれます。体験者は漕ぐだけ。漕ぐだけですが、なんだか笑っちゃうほど楽しいんです。くるくると編み機が動いて らせん状にくつ下を編んでいきます。
足首部分から編み始まって、時々、鎖についた突起がガチャンと機械を動かして編み方を変えてかかとを編んだり、つま先を編んだり切り替えます。
この辺りは体験した人じゃないとなかなか伝わらないかもしれません。
少し編み方が変わって「あ、いま足首が終わってかかとを編んでるんだ!」とくつ下の編み方が分かって面白い!
編み終わると自動で糸を切ってくつ下がするりと落ちてきます。
新しいくつ下が生まれたって感じです。
出来立てほやほやのくつ下はふにゃふにゃの筒状でつま先部分に穴が開いています。
(なんとなくルーズソックスの面影が???)
そこで登場するのがこちらのロックミシン。
くつ下の先を縫う専用のロックミシンです。
普通のミシンは縦に生地を送りますが、このミシンは横に送ります。
体験の場では普通のロックミシンで仕上げていますが、工場ではこちらの機械で仕上げてもらえます。
くつ下はこれで完成ではありません。
このままではふにゃふにゃでゆるゆるの腰抜けくつ下なので、蒸気を当ててシャキッとさせます。
タグをつけて完成です。
チャリックスは全国の催事などのイベントで出張したりして、ワークショップを行っています。
残念ながら今年のチャリックスの出張の日程はすべて終わってしまいましたが、来年以降はまだまだ未定ですので気になる方はホームページのNEWSもしくはインスタなどでSOUKIの情報を常チェックしてくださいねー!
インスタはこちら↓
ブログはじめました!SOUKIです
こんにちは。
SOUKIのハシモトです!
SOUKIは奈良県で1927年から続く、小さなくつ下工場です。
「品質がいいのはあたりまえ、日々の生活のなかで本当に良いと感じてもらえるくつ下を追求したい」
というものづくりに対する想いを創業当時より貫いてきました。
けっして大きな工場ではありませんが、90年近くにわたり受けつがれてきた技術と
より良いくつ下をつくるための試行錯誤から成る進化を大切に、
素材選びから最後の仕上げまでその素材に適した製法でひとつひとつ丁寧につくりあげています。
ファクトリーブランドの「SOUKI SOCKS」、
地域産業を応援して、環境に配慮したエシカルなブランド「Re Loop」、
吉野本葛の和紙の糸と藍で作ったブランド「aiamu」
など、こだわりぬいたくつ下達が自慢です。
SOUKIの靴下のいちばんの特徴は「ローゲージ」であることです。
靴下は編み物で、糸を編んで作られるのですが、編針と糸の太さで編み目の細かさが決まります。
ローゲージとは簡単に言うとざっくりと太い糸で編んだセーターのような編地イメージです。(逆にハイゲージというとタイツやストッキングのような編み目の細かい編み物です)
国産では少なくなったWシリンダー機で柄の手編みのセーターのような柄のくつ下を作ることができるんです!
夏は綿のくつ下。ふっくらとした編み目は通気性がよく、蒸れにくい。
冬はウールのくつ下。厚みがあって適度に保湿してくれるので暖かいです。
もちろんデザインもはき心地もGOOD。
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SOUKIのくつ下についてもっと知ってもらえるように、ちょっとしたこだわりや歴史のある工場について書いていきます。
どうぞよろしくお願いします。
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