奈良の靴下工場日記

くつ下の産地である 奈良県の広陵町で 1927年に創業した株式会社創喜です。靴下工場のアレコレ

靴下を構成するふかふかコットンについて

こんにちは!SOUKIのハシモトです。

広陵町を散策していると、住宅街の中にたまーに現れるこちらの畑、

綿花畑

ハシモトは最初見たときオクラかと思ったこの畑は綿花畑です。(ちなみに、オクラと綿花は同じアオイ科に属しています。だから花もそっくりなのです。)

綿花 綿の花

  

暖かいくつ下のすゝめ

で書いた羊毛(ウール)の素材の時にも書きましたが、

あまり、靴下に関しては素材を気にしない方の方が多いんじゃないかなと思います。

今回は、綿のことが気になって、いろいろ調べてみました。

  

綿(コットン)の話

綿は、紀元前2000年~5000年頃にはすでにペルー、インド、中国等で使用された形跡があり、現在も人類に最も親しまれている植物繊維です。

 

綿の性質としては以下のものがあげられます。

①酸に弱い

酸性系の漂白剤で加熱をしてしまうと強度が低下し、ボロボロになってしまいます。

 

②染色性に優れ、染めやすい

製造する側のお話になりますが、色が豊富!

 

③縮みやすい

繊維の中心に空洞があり、水分を含みやすく、体積が増えます。それが乾燥すると以前より縮むことがあります。

 

その、中心の空洞部分は水分をよく吸収します。

肌と外気に温度の差ができると、肌側の水分を吸い取って、外側へ発散する性質があります。そのとき気化熱で肌側の熱を奪うため、すずしく感じます。

 通気性もよいので夏にはぴったりの素材です。

 少し毛羽立ちやすい繊維ではあります。この性質を逆に利用し、布地を起毛させたり、パイルを立てたりすることで、繊維内に空気をたっぷり含ませることができます。 

 

夏に涼しく、冬は暖かい、オールシーズンに使用できる繊維です。

 

綿には大きく分けて3種類あり

1.南アメリカ原産の長繊維綿

2.メキシコなどの中央アメリカ原産の綿

3.インドや東アジア原産の短繊維綿

この3種類です。

 

1で代表的な綿であるエジプト綿は強くてつやつやしていて光沢があり、高級な品種です。SOUKI SOCKSのOvalはこのエジプト綿を使用していてつやつやですべすべのシルクのような肌触りです!

 

2は世界で最も多く流通している綿で、衣料用として使用されます。

3は硬くてゴワゴワしています。キャンバス、ふとんわた、脱脂綿などの用途で使用されています。

 

実際に綿の種類でどれくらい違いがあるのが取り寄せてみました。

3の短繊維代表の和綿を購入したのはこちらのお店

綿の販売|天理やまのべ木綿庵 | H.A.M.A.木綿庵(ゆうあん)

 

すぐに届きましたのがこちらの小箱(銘菓!)

 

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ふたを開けると

 

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蚕繭かとおもった・・・

キュッとしています。もちろん、生育環境にも左右されるとおもいますが、

 

一般的に広く流通している綿はドライフラワー屋さんで過去に購入したもの

このふわふわと比べると和綿はやはりゴワゴワしています。

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左が和綿で右が一般的な綿です。 

 

上記の話以外に、綿に関しては繊維業界では無視できないお話もあります。

オーガニックコットンフェアトレードコットン、エシカルという言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

下記外部リンクを参照いただければわかりやすいかと思います。

フェアトレードは「つくる」時代へ|フェアトレードコットンイニシアティブ

 

 小さな奈良の靴下工場ではきれいごとだけでは生活していけませんが、

社会貢献のことも考えながら心地よい靴下づくりをしていきたい。

そんな思いで生まれた靴下ブランドが「Re Loop」です。

Re Loop - 【奈良の靴下】SOUKI SOCKS ONLINE【創喜】

 

 

ほかのくつ下も見てみようかなーという方はこちら

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取り寄せた綿はせっかくなので来年の春に栽培して育ててみようと思います。